リコリスと日々
日記用ブログです。ネタバレなどは発売日から解禁中。
一息&小話
- 2011/10/09 (Sun)
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とりあえず休日までこぎつけたので一息。
一息ついでに小話書きました。
いただいたメッセージは全て返信完了しました。
届いていない場合はご一報ください。
ジャンプ読んだんですが、この間からレヴィがお笑い担当な気がしてなりません。
しかし昔からだったような気もするんですが気のせいでしょうか。
リボーンは今の章で終わりなんでしょうかね……。
これまでのキャラオールスターで来てるしそんな雰囲気が。
個人的には円満に終わってくれればそれでいいです。
だらだら続いてぐだぐだな最終回はちょっとな……。
アルコバレーノやその味方がどこも好きなので、どこかしらが脱落しちゃうのが今からさびしいです。
そしてユニ様可愛い。でもユニ様現代だと何歳なの。ブルーベルとデイジーも現代では何歳なの。外見年齢が-10歳に見えないのは気のせいだろうか……。
あとユニ様大好きなγが好きです。γユニは結婚してもいい、私が許す。ていうか見たい。
そしてジュリーとアーデル嬢も結婚していいと思う。
ノマカプも良いですよね(*・∀・*)
続きから小話です。
現代真6再会話のブルデイ版です。
ブルデイっていうかブルーベル+デイジーですが。
全体的に捏造だったりブルーベルの家族が出てきたり全体的にご都合主義だったりします。
大丈夫な方はどうぞ。
幸せで、そして不幸せな夢を見たことがある。
始まりはとても幸せだった。自分の周りには仲間がいて、毎日を楽しく過ごしていた。
だけどその仲間も最後にはみんないなくなって――立ち去ったんじゃなくて、永遠にいなくなってしまって――そして夢は終わった。
目を開けたらいつもの天井が見えてどれだけほっとしたか、夢で良かったと思ったか、今でもブルーベルは忘れない。
安堵する一方で、夢の中の仲間たちにもう一度会えたらと願ったことも。
そんな時、ブルーベル宛てに手紙が届いた。
送り主の名前は、この世界では知らない名前。だけど夢の中で見た名前だ。
なめらかな筆記体で『また集まろう』と記された手紙は、一つの真実を私に教えてくれた。
ああ、あの夢は本当だった――あれはもう届かない、何処かに行ってしまった世界の出来事なんだと。
【wieder Maerchen】
幸か不幸か、指定された場所はブルーベルの住んでいる街から汽車で一時間くらいのところだった。
これが何処か遠いよその国だとしたら、どうやって行ったらいいかわからなかったに違いない。
だけどあの場所なら行ける。さっそく貯金箱を割ってお金を数えたら、何とか汽車の切符は買えそうだった。
長い間いろんなものを我慢してお金を貯めていたおかげだ。ブルーベル偉い!と自分をほめたくなった。
切符が買えるならさっそく行く準備をしよう。手紙の日付まではまだあったけれど、今にでも出発したい気持ちだ。
その気持ちのまま洋服を選んでいたら、パパとママがどうしたのかと聞くから、出掛けるのだと言った。
そうしたら、その場所は遠すぎると反対された。
お金は全部自分で出すし、知り合いのところに遊びに行くだけだ(流石に夢の中で会ったとは言えなかったから、びゃくらんは知り合いの水泳の先生だということにした)と言ったけれど、聞いてもらえなかった。
楽しい気分は何処かへ行ってしまって、空けっぱなしのクローゼットの前ですねるしかなかった。
だけどお兄ちゃんは話を聞いてくれた。
どうしても行きたいのだ、と訴えると、お兄ちゃんは一緒になってパパとママを説得してくれた。
それに事情を書いた手紙をびゃくらんに送ったら、ブルーベルの嘘に乗っかってくれたびゃくらんが返事をくれた。自分のこととか連絡先とか(どこまで本当かは知らない)、パパとママを安心させるための内容だった。
お兄ちゃんの説得とびゃくらんの手紙とのおかげで、漸くブルーベルは旅に行くことを許してもらえた。
出掛ける直前にお兄ちゃんが、「楽しんでおいで」と、自分もそんなにもらっているわけじゃないお小遣いの中から幾らかお金をくれた。
駅まで見送りにも来てくれた優しいお兄ちゃんに感謝して、ブルーベルは汽車に乗った。
規則的なリズムで揺れる汽車の中で車輪の音を聞きながら、いつか見た夢をもう一度思い描く。
白い主。エメラルドグリーンのリーダー。赤髪の男。緑髪の少年。正体のわからない術師。
別の世界のブルーベルが彼らと過ごした日々はとても幸せだったようで、自分の幸せのように思っていた。
意味のない出来事も、他愛のない会話も。何もすることがなくたって、彼らと共にあるだけで幸せだった。
だからこそ失くしたことを悲しいと思うし、この線路が続き先に彼らがいるのかと思うと早く会いたいと思う。
今の世界が嫌いなわけではない。お兄ちゃんがいて、パパとママがいて、友達がいて、先生がいて、十分に幸せだ。
だけどそれは彼らと過ごす幸せとはまた違う。
ブルーベルはあの幸せを取り戻したい。幸福ばかり求めるのは我儘だろうな、と思うけれど、それでもあの日々に帰りたいのだ。
(早く会いたいよ)
景色は街を出て幾らかすると単調な緑になり、その変化のなさと朝早く起きた所為とで眠たくなってきた頃、目的地の駅名が読み上げられた。
窓の外には建物の姿が戻ってきている。
間もなく汽車が止まった。ポシェットを提げて初めての駅に降り立つ。プラットホームの階段を下りて、芸術的な内装の駅舎から出ると、白い広場がそこにあった。
新しいのだろう、汚れの少ない白いブロックが円形に敷き詰められた広場だった。そして広場より数段低くなった場所には川が広がっていた。
ブルーベルのいる場所から十数メートルのところに柵があり、そこには何人かが凭れて川を眺めている。よく見ていると下の段に降りる階段もあるようだった。
空の青と川の青の両方が視界に飛び込んでくる。想像以上の景色に呼吸を忘れて、似ているのに決定的に違う、溶けあうようで決して混ざり合わない二つの青を見つめていた。
白いワンピースの裾を揺らす風は、涼やかで気持ちいい。被った帽子のふちがはためくのに、帽子が風に舞い川へ行くビジョンが浮かんで、飛ばないように押さえようと手を伸ばした。
しかしそれは一瞬遅く、強くなった風に帽子が舞い上がる。
「あ」
宙に浮いたそれへと手を伸ばしたが、帽子は指先からするりと逃れて、広場の上を飛んでいく。
蝶のようにふわりと飛んだ白い帽子を捕まえたのは、別の誰かの手だった。
ありがとう、と言いたくて、その人を見る。
途端に言葉を失くした。
だって私は彼を知っていたのだ。今のブルーベルは会ったことのない、だけど別の世界のブルーベルが出会っている彼。
新緑と同じ色の髪に、雑踏の中ではひときわ浮いた奇術師みたいな服。抱えたぬいぐるみはこの時代だからなのか、傷一つない新しいものだった。
(会えた)
夢の中――いや、別の世界ではもう二度と会えなくなった彼と、この世界でまた会えた。この世界に二人ともちゃんといた。
きっと相手も同じことを思っていたんだろう。ブルーベルの顔を見て固まったままだったから。
「……デイジー?」
「ブルーベル……?」
名乗ってもいない互いの名前を口にしあう。
ブルーベルの名前を呼ぶ声の懐かしさに涙がこぼれそうになって、だけど泣く代わりに懐かしい仲間に抱きついた。
また会えてよかった、その気持ちを表現する方法は、どうしたって他には思いつかなかったから。
(ただいま、私の未来!)
Neverending fairytaleのブルデイ版のようなもの。
タイトルはドイツ語ですが文法的にはこういう言い方するかはわからないです。
単語の雰囲気だよ、雰囲気!
意味は物語は再びとかそんな感じです。
wieder=再び、また
Maerchen=(空想的な)物語
何で物語の訳語として空想的という意味合いを持つ単語を使ってるかと言うと、そもそもリボーンという作品自体がフィクションだからというメタ的な何かがあったりなかったり。
フィクションの中の物語は何処まで行っても空想的な性格から脱せないのです。
私は空想大好きだからオールオッケーですがね!批判しようという意図はないです。
寧ろリボーンがノンフィクションだったらどうしたらいいの……私の知ってる地球と違う……っていうのが多すぎる^^^^
あとブルーベルにはメルヒェンって言葉が何か似合うよねっていう。
例のごとくウムラウトは文字化けするんでa+ウムラウト→aeで代用してます。
前作のようにイメージした場所があったりなかったり。
今回は全般的にドイツのドレスデンなイメージです。
駅→ドレスデン中央駅
川が見える広場→ブリュールのテラス
ブリュールのテラスには広場はなかったと思うけど、川が見えるのは一緒。柵もあってそこから眺める感じ。
ドレスデンいい所なので是非行ってみてください!治安も結構いい方だと思う。観光名所は大体歩いて回れるし便利。
個人的お薦めは聖母教会(Frauen Kirche)です。
それとゼンパーオーパーの裏手の公園すごい和む!ガイドブックには載ってないけど、ゼンパーオーパーの右手からぐるっと回って行けるので、人ごみに疲れたら行ってみるのもいいかもしれません。
このまま書き続けているとドレスデンの宣伝になるのでここで終わります^^
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